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新入社員奮闘記2016 ~番外編 小麦粉について~
こんにちは。
大型連休が間近に迫ってウキウキしてきました
今日は研究室としてのネタがないので、前職で学んだ小麦の話でもしようと思います
小麦は米と違って皮がきれいにはがれません。また、小麦に水をかけると、外側の皮は強靭に、内側の胚乳は柔らかくなるという性質もあります。さらに、小麦特有のグルテンというタンパク質は、挽いた小麦に水を加えて捏ねると生地になるという性質があるため、製粉が発達しました。
小麦粉の種類は大きく分けると4つです。
◎パン用粉(強力粉):タンパク約12%
カナダの「1CW」、アメリカの「DNS」という品種を混ぜたもので、アメリカの「SH」を少量混ぜることもあります。
最近は北海道産の「ゆめちから」という高タンパクの国内産小麦も出てきて、同じ北海道産の「きたほなみ」を50%程混ぜると製パン性が良くなるということなんですが、試す機会はありませんでした。
◎中華用粉(準強力粉):タンパク約10.5%
中華用は「DNS」「SH」にオーストラリアの「ASW」という品種を混ぜていました。
国内産では福岡県産の「ラー麦」というものもありますが、使ったことがないです。
フランスパン用粉では「DNS」「SH」「ASW」に北海道産の「ホクシン」という小麦を混ぜて風味を良くしていましたが、近年は「きたほなみ」の作付に移行して、残念ながら「ホクシン」はほとんどなくなりました。
また、フランス産の小麦も風味が良く、フランスパンやクロワッサンにするととても美味しかったのです。
◎麺用粉(中力粉):タンパク約9%
「ASW」と国内産小麦を混ぜていました。愛知県産の「農林61号」「イワイノダイチ」「きぬあかり」と北海道産の「ホクシン」「きたほなみ」を試したことがあります。
「きぬあかり」はタンパクは低めですが色が透き通った麺になり、「きたほなみ」は年度によってばらつきますが、品質の良い年は「ASW」並だったと記憶しています。
◎菓子用粉(薄力粉):タンパク約7.5%
アメリカの「WW」でしたが、国内産小麦を混ぜることもありました。ただ、「WW」の薄力粉で作ると軽く柔らかい食感になるものでも、国内産小麦の薄力粉を使うとやや重い食感になりました。
国内産小麦は外国産の小麦に比べると篩い抜けが悪かったり、年度によって品質がバラバラで使いずらかったりするのですが、その分だけ付加価値が高くなるということでもありました。今後「ゆめちから」のようなパン用の国内産小麦やおいしい麺用粉が広まって食生活がさらに豊かになるといいなと思っています
また機会があれば、うどん編も書こうかなと思います。
<m(_ _)m>
2016.04.27|新入社員奮闘記